まちかど展示館 エリア特集

日本橋エリア 年末年始特集

伊場仙浮世絵ミュージアム

版元として浮世絵文化を支えた伊場仙で、
絵師たちが見た江戸に想いを馳せる。

―この辺りの年末年始とは?
日本橋小舟町(こぶなちょう)は、江戸時代には「鰹河岸」と呼ばれた所で、昭和に入った戦後も鰹節問屋が並んでいました。11月頃からは何千という鰹節が道端に干してあって、鰹節の香りが立ち込めていてね。猫も見向きもしなかったよ(笑)。一方夏は団扇でした。江戸時代は多くの団扇問屋があったようで、私の記憶でも、職人が張った江戸団扇を道にズラリと干していました。それも東京オリンピックぐらいまでかな。正月は、私が子供の頃は日本橋川の岸辺で凧揚げをしました。まだ高速道路がなかったから…。 堀留(ほりどめ) 公園では羽子板をする人もいたね。また小舟町町会と現在はみずほ銀行となった安田銀行小舟町支店が行ってきた「小舟町鏡開き」もあり、これは今まで120年以上続いています。
―江戸期の物は残っていますか?
うちは関東大震災で蔵ごと燃え、浮世絵の版木もかなり焼失してしまったんです。江戸は火事が多かったしね。この辺の問屋はみな避難地として別邸を持っていて、店舗を建てるための材木を別の土地に蓄えていたり。店が燃えてもすぐ復興するための知恵だったんですね。また浮世絵や団扇絵は売るための商品で店には残していなかったけれど、当時の「伊場仙版」の絵は、国の内外の美術館に展示されていたり、コレクターの人が持っていてくれますよ(笑)。

お話を伺った方
代表取締役社長
吉田 誠男さん

伊場仙浮世絵ミュージアム

管理者:株式会社伊場仙(平成23年度認定)
東京都中央区日本橋小舟町4-1
03-3664-9261
開館日:年末年始を除く毎日 
開館時間:8:00~20:00(店舗は月~金 10:00~18:00、土(4/2~8/27のみ)11:00~17:00 日祝・年末年始は休み)
最寄り駅:JR新日本橋駅5番出口 徒歩5分
三越前駅A6番出口 徒歩6分
HP:http://www.ibasen.co.jp/gallrey.html
【年末年始の展示館および店舗の営業】
◎年内:12/28(金)20:00(店舗は18:00)まで
◎年始:1/7(月)8:00(店舗は10:00)より

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