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足袋の博物館

歌舞伎役者の足袋へのこだわりとは?
手作業で足袋を作り続ける大野屋總本店の技。

―歌舞伎用の足袋とは?
うちは幕末の1849年に三田からここに移って来たのですが、近くには明治5年に新富座、22年に歌舞伎座ができました。その頃からうちの新富形の足袋が歌舞伎役者さんに好評で今も多くの方が使ってくださいます。足型から取るオーダーメイドで、時には劇場へ出向いて型を取り直すこともあります。こはぜ(留め具)の掛け糸を増やしたり生地の色から特注する役者さんもいます。また能や狂言の足袋も作っていますが、正座が多い役や力強く踊る役など役柄によって形を変えたり。素材は通常キャラコですが、能楽師の方は伸縮性のある撚表(よりおもて)で裏と底にはネル布地を好む方が多いですね。
―他にどんな足袋がありますか?
一般の足袋もあります。お茶や踊りをする方もご利用くださいます。既製品も揃えていますが、お誂えなら型紙から作り、布地やこはぜの数を選ぶこともできます。茶道で右足が擦れやすいと右足のみを多く作る方もいらっしゃいます。
―独自の新富形を考案したのは?
5代目の祖父が新富形を作り、ドイツから靴用ミシンを輸入し改造して使い始めました。大正時代に一般の人が既製品を履くようになり、その頃一番生産量が多かったようです。私は7代目ですが、これからも足袋にこだわる方にしっかり応えていきたいです。

お話を伺った方
代表取締役
福島 茂雄さん

足袋の博物館

管理者:有限会社大野屋總本店
(平成23年度認定)
東京都中央区新富2-2-1
03-3551-0896
開館日:月~金曜日(祝日・年末年始等を除く)
開館時間:9:00~17:00
最寄り駅:新富町駅2番出口 徒歩1分
HP:https://www.oonoyasohonten.jp/

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