- ―歌舞伎の所蔵資料には何が？
- 当館では歌舞伎の台本や劇場プログラムである筋書を多く所蔵しています。特に戦後の第４期から現在の第５期歌舞伎座で行われた本興行のプログラムはすべて揃っています。また明治頃まであった、各場面の絵と配役が載っている「絵本番付」という冊子もあります。昔の俳優のブロマイドや大道具の記録用に撮った写真など、書籍以外の資料も揃っているんですよ。珍しいものでは「組上燈籠絵（くみあげどうろうえ）」という江戸から昭和初期まで流行した錦絵、今でいうペーパークラフトが多数あり、これはデジタル化して公開しています。
- ―松竹といえば映画もありますね
- おなじみの『男はつらいよ』は、50周年を迎えた今年、第50作目の新作を公開予定ですが、当館には過去49作の台本があり、各稿が揃っている作品もあります。何回か台本を書き直すことがあるんですね。準備稿、改訂稿と稿を重ねていき、最後には完成した映画から採録した「完成台本」を作ります。サウンドやフィルムの巻数、画面に流れるクレジットのような文字もすべて記録されているので、今見ることが難しい作品を調査することもできます。俳優さんの名前から検索して古い台本と写真をセットで楽しまれる方もいらっしゃいますよ。あいまいな記憶や断片からもお調べしますので、お気軽に私たちに相談してくださいね！
お話を伺った方
主任司書
武藤 祥子さん
松竹大谷図書館
管理者：公益財団法人松竹大谷図書館
（平成25年度認定）
東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア3F
03-5550-1694
開館日：月～金曜日（祝日・年末年始・毎月最終木曜日等を除く）
開館時間：10：00～17：00
最寄り駅：東銀座駅5番出口 徒歩3分
新富町駅1番出口 徒歩8分
HP：https://www.shochiku.co.jp/shochiku-otani-toshokan/
