- ―展示館を管理しているのは?
- 日本橋には一之部(いちのぶ)から七之部(ななのぶ)まで町会の連合体がありまして、ここは茅場町一丁目、茅場町二・三丁目、兜町で作る「日本橋七之部」の神輿庫です。茅場町二丁目と三丁目の町会はかつて合併したため、二・三町会には大小の神輿が2基ずつあり、本祭(ほんまつり)毎に交代で担いでいます。祭の時に神酒所に飾る獅子頭も2町会分あります。
- ―江戸町火消しの品については?
- 徳川吉宗の時代に隅田川の西側に町火消し「いろは四十八組」が作られましたが「へ・ら・ひ・ん」を嫌い、代わりに「百・千・万・本」を使いました。ここにはその百組(ひゃくぐみ)があり、今も鳶職が受け継いでなかなか立派な御仮屋(おかりや)を作ってくれます。連合渡御の際、京橋では最初に各町の鳶頭50人ぐらいで木遣りを歌ってね。木遣りも祭にはつきものですよ。各神輿には必ず地元の鳶頭(かしら)が付き、百組は赤い高張提灯(たかばりちょうちん)を掲げて神輿を守ります。
- ―下町連合渡御の見どころは?
- 日本橋の上では神輿を天に差し上げますが、日本橋の真ん中が〝仕切り線〟で、向こうは神田明神の氏子の地域。そこに神田の連中がずらっと高張提灯を持って待ってるんです。「ここから来るんじゃねえぞ」って感じで(笑)。そこで神輿の向きをターンして、また日本橋の上で「差し」ます。とても盛り上がりますよ!


お話を伺った方柴 俊明さん

兜町・茅場町まちかど展示館
管理者:日本橋七の部連合町会(平成25年度認定)
東京都中央区日本橋兜町15-3 坂本町公園内
090-2465-4001(10:00~19:00)
開館日:通年
開館時間:8:30~20:00
最寄り駅:茅場町駅12番出口 徒歩2分