まちかど展示館 エリア特集

日本橋エリア特集 Part.3 江戸っ子の夏に想いを馳せて日本橋エリア特集 Part.3 江戸っ子の夏に想いを馳せて

箱崎町箱四町会神輿庫

箱崎町四丁目という旧名を守り続ける箱四(はこよん)町会の展示館。
深川祭には箱崎全体が最高潮に盛り上がる!

祭を取り仕切るのは赤袢纏(あかばんてん)を着る箱崎睦会(むつみかい)。箱崎町には箱崎北新堀町会、箱崎二・三町会、箱崎町箱四町会という3つの町会がありますが、睦会は箱崎町全体の組織。

自慢のまち神輿

箱四町会が昭和11年に名匠・浅子周慶氏に発注した神輿は、欅の原木を水の中に入れて枯らし、3年余りをかけて完成。塗り神輿全盛の時代に欅の白木に総彫りは珍しく、他の町会からも驚嘆の声が上がったとか。台座二尺五寸ながら貫禄充分!

龍が浮かび上がる屋根は水に濡れると飴色に。

龍の眼には計96個の18金が。

昭和43年、箱四町会の神酒所の前で。自慢の神輿とぐっしょり濡れた袢纏姿は50余年後の今も変わらず…

昭和60年に大改修し、その記録は展示館にも掲示されています。解体された神輿の彫りは素晴らしいの一言。

箱四町会婦人部の皆さん。箱崎公園での宵の縁日・子供フェスティバル・盆踊り等夏祭りを支えます。

連合渡御の前日には中央区箱崎・新川の8町会揃って子供神輿を担ぎます。

連合渡御当日、早朝5時に神酒所前に集合して出発式。

大小の神輿は祭の間、御仮屋(おかりや)の中に。

「差せ!差せ!」連合渡御で箱四町会の神酒所前にやって来るとさらにヒートアップ!

箱崎の神輿は「金棒引き」の女性が先導します。見慣れた首都高速の高架下も晴れ舞台に♪

最後は町会長増渕さんの三本締めでお開き!

―神輿について教えてください
箱崎の神輿は戦前に箱四町会で作ったものです。他の2町会の神輿は戦災で焼けてしまってね。これは行徳の神輿師の元に疎開させたため助かりました。(増渕さん)
神輿は釘を使わないので、祭の2週間前から水を掛けて木を膨らませ、全体がキュッと締まるように準備します。担ぎ手が神輿を「揉み」ますから。水掛け祭の後は毎回神輿師へ送って解体し、約3ヵ月間乾燥させます。(山中さん)
―連合渡御は神輿が53基も?
全部が通り過ぎるには2時間程かかるかな。神輿を見に来る人もたくさんいますので、私共の神酒所の前では町会の〝ウグイス嬢〟がマイクで全部の神輿を紹介して特徴を伝えるんです。担ぎ手も自分の神輿が紹介されるとワッと元気になります(笑)。(山中さん)
―連合渡御のほかには?
睦会を中心に皆で屋台を出し、縁日やビアパーティ、盆踊り…場所は何をやるにも箱崎公園。中央区がとてもいい公園に作ってくれたんで(笑)。盆踊りのために初めからベンチを動かせるようにしてね。あと箱崎から転居した方に夏祭の招待状を出していますが、皆遠くからも来てくれます。お宮では3年毎に本祭(ほんまつり)や陰祭(かげまつり)と言いますが、箱崎の町にとって毎年の夏祭は大人にも子供にも大切な交流の機会なんですよ。(山中さん)
茅二三町会は今、45年前の若手の団体「歩み会」が中心。若い人に期待したいね!

お話を伺った方箱四町会 会長
増渕 一孝さん(写真右上)

副会長
山中 國廣さん(写真)

箱崎町箱四町会神輿庫

管理者:箱崎町箱四町会(平成23年度認定)
東京都中央区日本橋箱崎町26-1
03-5962-3137(平日 11:00~16:00)
開館日:通年
開館時間:8:00~21:00
最寄り駅:水天宮前駅2番出口 徒歩2分

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