- ―榛原の歴史とは?
- 文化3(1806)年に日本橋の橋のたもとで、初代が紙、墨、薬の商いを始めました。特に雁皮紙(がんぴし)という高級和紙は、滑らかできれいに書けると粋を好む江戸で評判となり一躍榛原の名を高めました。ほかに熨斗(のし)、千代紙等の小間紙(こまがみ)、団扇(うちわ)、襖紙なども扱いましたが、夏の団扇は江戸っ子の間で大流行して、江戸土産としても知られたそうです。
- ―聚玉文庫(しゅうぎょくぶんこ)とは?
- 三代目当主が柴田是眞(しばたぜしん)、河鍋暁斎(かわなべきょうさい)といった幕末から明治を代表する画家と交流を深め多くの榛原製品のための下絵を残し、貴重な絵画資料も収集したのですが、関東大震災でその多くを失ってしまったんです。それを見た四代目が紙文化を守ろうとコレクションを再建し聚玉文庫が誕生しました。四代目は年が近かった竹久夢二とも仲が良く、数多くの図案を依頼しました。榛原のお客様でもあった夢二は呉服町(現・日本橋)に木版画や絵本等を売る店を開いた時期もあり、日本橋は大切な場所だったようです。
- ―お客様へ伝えたいことは?
- 明治時代には包みや水引の作法の授業もあったそうで、日本人はそれらを視覚言語の一つとして伝えてきました。節目の贈り物の際には、ぜひ紙や水引にも心を込めてみてください。
聚玉文庫ギャラリー
管理者:株式会社榛原(平成25年度認定)
東京都中央区日本橋2-7-1
03-3272-3801
開館日:通年(祝日・年末年始・盆休みを除く)
開館時間:10:00~18:30(土日は17:30まで)
最寄り駅:日本橋駅B6番出口 徒歩1分
https://www.haibara.co.jp/
※臨時休館や開館時間の変更を行う場合があります。詳しくはお問い合わせください。