- ―橋との関わりを教えてください
- 当社は造船会社としてスタートしましたが、船を造る技術を活かして橋も手掛けてきました。明治16年に民間最初の鉄橋・横浜の都橋(みやこばし)を架け、明治20年に隅田川に最初にできた大型の鉄橋・吾妻橋(あづまばし)を、この地にあった工場で造りました。昭和39年に佃大橋を造ったのもここです。勝鬨橋(かちどきばし)の月島側のアーチ橋や中央大橋をはじめ、隅田川に架かる数々の橋にも関わっています。晴海橋梁(きょうりょう)を造ったのもうちなんですよ。
- ―渋沢栄一との関係は?
- 江戸幕府が開いたここ石川島の造船所は、明治9年に築地で活版製造事業を営んでいた平野富二に貸し出され、石川島平野造船所が設立。民間初の蒸気船「通運丸」を建造しました。平野は資金融資について渋沢に相談し、日本の近代造船業や西洋技術の必要性を熱く語ったそうです。すると渋沢が鍋島家や伊達家(宇和島)の出資を集め、自身のポケットマネーも出したのです。そして明治22年、会社組織を設立する時に委員、明治26年には初代会長に就任しました。その後は財界を引退するまで約16年間、主に社員の人間性の教育に力を注いだとか。“論語と算盤”の両方で助けてくれましたね(笑)。


お話を伺った方コーポレートコミュニケーション部
ブランド推進担当
竹内 祐子さん
石川島資料館
管理者:株式会社IHI(平成24年度認定)
東京都中央区佃1-11-8 ピアウエストスクエア1F
03-5548-2571
開館日:水・土曜日(年末年始等を除く)
開館時間:10:00~12:00、13:00~17:00(入館は16:30まで)
最寄り駅:月島駅6番出口 徒歩6分
https://www.ihi.co.jp/shiryoukan/
【年末年始の展示館および店舗の営業】
◎年内:12/25(土)まで ◎年始:1/5(水)から
※臨時休館や開館時間の変更を行う場合があります。
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