まちかど展示館 エリア特集

この地ならではの歴史や文化をお聞きしました 昔あった川・堀とのつながりは?この地ならではの歴史や文化をお聞きしました 昔あった川・堀とのつながりは?

小伝馬町牢屋敷展示館

フィギュアが追加されて、ますます牢獄の想像が広がる!

伝馬町牢屋敷の模型内のあちこちに小さなフィギュアが。

千両箱と鼠小僧?

石抱きの拷問

門番と犬、門内には牢奉行

上/縄文土器の欠片もたくさん出土。下/牢屋奉行の家紋が入った瓦。こちらは近世のもの。

保存されている上水井戸の周辺で多量に発見。

明治8年に牢屋敷は市ヶ谷へ移転。首斬場の跡地は大安楽寺に。

―牢屋敷と龍閑川は関係があった?
江戸時代、川は物流や上下水に使われました。牢屋敷と直接関係したわけではありませんが、龍閑川(りゅうかんがわ)は最初に日除土手(ひよけどて:防火堤防)が作られ、火除明地(ひよけあきち:防火用の空き地)に掘割を作ったのが始まりです。火事が多い江戸では、牢屋敷の大きな木造の建物が一気に燃え上がることも度々あったので、川は火の拡散を防ぐ意味もあったと言われています。
―周囲の堀は川につながっていた?
それが、現存する絵図や文献では確認ができないのです。牢屋敷の敷地からは、現在展示されているように上水井戸(じょうすいいど)や上水木樋(じょうすいもくひ:水道管)は発掘されていますが、下水についてはわずかしか見つかっていません。牢屋敷には浴場もありましたし、どこかに排水する必要がありますが…ただ、敷地内には砂が敷かれていて、水はけは良かったようです。
―ここにはもっと古い遺跡も?
平成24年、牢屋敷の穿鑿(せんさく)所や賄(まかない)所があった辺りから、中央区の遺跡発掘調査で初めて、中世以前の遺物が多量にまとまって出土しました。遺物は陶磁器類、瓦や木製品、金属製品など縄文時代から近世のものまでありましたが、この場所が牢屋敷以前に何だったかは、海際の土地ということ以外分かっていないんです。今後の調査を期待したいですね。
このビルを
建てる際は、
地中から川岸の松杭が
出てきました。
全然傷んで
なかったね。

お話を伺った方中央区教育委員会 図書文化財課郷土天文館
仲光 克顕さん

小伝馬町牢屋敷展示館

管理者:小伝馬町一の部町会(平成23年度認定)
東京都中央区日本橋小伝馬町5-19 十思スクエア別館内
03-3546-5346(中央区区民部文化・生涯学習課内9:00~17:00)
開館日:年末年始を除く毎日
開館時間:9:00~20:00
最寄り駅:小伝馬町駅4番出口 徒歩3分
※臨時休館や開館時間の変更を行う場合があります。

詳しくはお問い合わせください。

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