まちかど展示館 エリア特集

この地ならではの歴史や文化をお聞きしました 昔あった川・堀とのつながりは?この地ならではの歴史や文化をお聞きしました 昔あった川・堀とのつながりは?

江戸屋所蔵刷毛ブラシ展示館

数千の刷毛ブラシが並ぶ老舗で、江戸の大通りに想いを馳せる。

江戸屋の向かい側の店が描かれた錦絵。まさに流行発信地!
名所江戸百景 大てんま町木綿店/歌川広重(1858年)
※画像提供:国立国会図書館

享保3(1718)年創業。東京都の伝統工芸品に指定される刷毛のほか古い注文帳等を展示。

江戸屋の化粧刷毛は大奥の女性達も愛用したとか。フェイスブラシ等各種揃います。

静電気が起きにくい豚毛のヘアブラシ。小型は携帯袋付き。

―以前近くにあった川はご存知ですか?
私が小学校低学年の時は、東堀留川(ひがしほりどめがわ)はまだありましたよ。道端には、よく鰹節が干されていたのを覚えています。今はマンションばかりだけれど、周りには倉庫が立ち並んでいました。元々、船で日本橋川から入って荷揚げをした河岸(かし)でしたからね。江戸時代は刷毛の材料も運ばれたんでしょう。私が子供の頃はまだ日比谷線も通っておらず、昭和通りも車なんか来なくて凧揚げをしたりしました。近くにはちょこちょこと畑もあって。戦後の復興の際に東堀留川は埋め立てられてしまいましたが、その頃の川は、ゴミやガラクタがいっぱい投げ込まれるような状況で、汚いなんてもんじゃなかったですよ(笑)。街の様子はすっかり変わりましたが、『俚俗(りぞく)江戸切絵図』という江戸の地図本と比べてみたら、町割(まちわり)は現在もほとんど変わっていませんでしたね。
―お店の前の通りはだいぶ栄えたとか?
江戸時代、この周辺の6割は伊勢商人が開いた江戸店(だな)だったと言われ、大伝馬本町通りには太物(ふともの)と呼ばれた木綿の問屋が軒を連ねていたようです。当店でも当時の本町通りを描いた歌川広重の浮世絵を展示しています。それに描かれた中で今に残る店や会社は少なくなりましたが、うちはこれからも職人さんを大事にして商売を続けていきたいと思います。
このビルを
建てる際は、
地中から川岸の松杭が
出てきました。
全然傷んで
なかったね。

お話を伺った方代表取締役
濵田 捷利さん

江戸屋所蔵刷毛ブラシ展示館

管理者:株式会社江戸屋(平成25年度認定)
東京都中央区日本橋大伝馬町2-16
03-3664-5671 
開館日:月~金曜日(祝日・年末年始等を除く)
開館時間:9:00~17:00
最寄り駅:小伝馬町駅3番出口 徒歩5分、JR新日本橋駅5番出口 徒歩10分
※臨時休業や営業時間の変更を行う場合があります。

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