- ―この辺はどう変わりましたか?
- 私は川があった時代には生まれていないですが、近くには船宿だったというお宅や橋の工事に関わったという会社もあります。私が小学生だった昭和50年代には、うちの周りには個人商店が多かったですね。荒物店さん、理髪店さん…特に個人でやっている印刷所は数が多かったです。新富芸者の名残か三味線や長唄を教える家もありました。バブルの頃にはオフィスビルがどんどん建ちビジネス街になっていきました。地上げによって引っ越して行った友達もいましたよ。その後は、銀座で働く人が住むような単身用のマンションが増えて。私は祖母や父も通った京橋小学校に通いましたが、子供が少なくなり平成4年に築地小学校と統合になったんです。東京2020大会の前にはホテルの開業ブームも来ました。近年はファミリー向けマンションもでき始めて、子供も増えているようです。
- ―最近のお客さんの様子は?
- コロナで一時歌舞伎公演も中止になったものの、役者さんの足袋の需要は戻りつつあります。急に配役が変わった役者さんが、急いで足袋を作ったり形を変えたりすることも増えました。また、店頭に置いている手作りの布マスクは、さまざまな柄があり着物にも似合うとお客様に喜ばれています。


お話を伺った方代表取締役 福島 茂雄さん
足袋の博物館
管理者:有限会社 大野屋總本店(平成23年度認定)
東京都中央区新富2-2-1
03-3551-0896
開館日:月~金曜日(祝日・年末年始等を除く)
開館時間:9:00~17:00
最寄り駅:新富町駅2番出口 徒歩1分
【年末年始】◎年内:12/28(水)まで ◎年始:1/4(水)から
※臨時休館や開館時間の変更を行う場合があります。
詳しくはお問い合わせください。