まちかど展示館 エリア特集

かつてのまちの様子や思い出をお聞きしました 川や橋にまつわるエピソードは?かつてのまちの様子や思い出をお聞きしました 川や橋にまつわるエピソードは?

松竹大谷図書館

演劇と映画の資料を探すならここ! 所蔵49万点でデジタルアーカイブも充実。

築地橋の下を進む船乗り込み。すぐそばに松竹本社がありました(昭和31年)。

昭和5年開場の東京劇場(現・東劇ビル)。

竣工記念の出版物。

昭和31年竣工した築地松竹会館(現・銀座松竹スクエア)の周辺。築地川にはカキ船が。

近隣の6つの橋が登場する三島由紀夫原作『橋づくし』等、橋にまつわる作品の台本の数々。

明治期の筋書・絵本番付などをデザインした文庫本カバーも販売。

―築地川があった頃のエピソードは?
新橋演舞場では、近くに川がある劇場ならではのもので、かつて「船乗り込み」という伝統行事が行われました。昔は歌舞伎俳優の出演劇場は基本的に決まっていたため、別の劇場に出るときは「あの有名俳優がやってくる!」と川を船で巡りながらひいき客らに挨拶をするのです。マスコミも呼んで盛大に行われ、橋上や川沿いからはファンの掛け声が飛びました。今でも大阪の道頓堀などでは行われていますが、演舞場では築地川がなくなり行われなくなってしまいました。
―貴重な資料の保存はどのように?
当館では、近年クラウドファンディングを行い、歌舞伎の絵本番付(ばんづけ)や筋書(すじがき)、歌舞伎ブロマイド、組上燈籠絵(くみあげどうろうえ)など、さまざまな演劇文化遺産をデジタル化、アーカイブ化してきました。今年は、劣化が進んでいる歌舞伎記録映画『鏡獅子(かがみじし)』の4Kデジタル化に取り組み、皆様のご支援によって無事目標を達成することができました。これは、名優・六代目尾上菊五郎の舞台を、名匠・小津安二郎監督が撮った監督唯一の記録映画で、初めてのトーキー映画なんです。劣化が進みワカメのように歪んでしまったフィルムをデジタル修復で美しく後世に残せることになり、本当にほっとしています。来年は小津生誕120年でもありますので、皆様もぜひご注目ください。
近頃は、「推し」の戦国武将を検索して昔の歌舞伎台本を楽しむ方もいらっしゃいます(笑)

お話を伺った方主任司書 武藤 祥子さん

松竹大谷図書館

管理者:公益財団法人 松竹大谷図書館(平成25年度認定)
東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア3F
03-5550-1694
開館日:月~金曜日(祝日・年末年始・毎月最終木曜日等を除く)
※前日までの予約制
開館時間:10:00~17:00
最寄り駅:東銀座駅5番出口 徒歩3分 新富町駅1番出口 徒歩8分
【年末年始】◎年内:12/23(金)まで 年始:1/11(水)から
※臨時休館や開館時間の変更を行う場合があります。

詳しくはお問い合わせください。

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