まちかど展示館 エリア特集

日本橋エリア特集 Part.2 先代から引き継いだものを令和の時代へ

染物展示館・虎の檻

染元の技術と伝統柄を受け継ぎながら、
現代の可能性も楽しむ濱甼髙虎(はまちょうたかとら)の心意気。

浜町公園前に店を構える濱甼髙虎。前身は日本橋人形町で「紺屋」と呼ばれた染元で、今もその技術を受け継ぎ、染色まで関わりながら半纏、手ぬぐい、合財袋などを製作しています。

ずらりと揃う手ぬぐいは選ぶのも楽しい。干支柄をお正月のインテリアにしてみては?

東京2020のエンブレムに採用された市松模様を洒落たバッグに。日の丸カラーの水玉柄とあわせて、オリンピックイヤーの記念におすすめ。

新しいがま口タイプ。「古典柄は力があります。ポップな色でも違和感がなく逆に面白いんです」と髙林さん。

中央のショーケース内にまちかど展示館の展示が。型彫りや染色の道具、図案の見本帳など店に伝わる貴重な品が並びます。

染色のための型を作る工程。1つ1つ手作業です。

店の前の角に立つ初代の髙橋虎雄さん。

2代目欣也さんは各地の祭りに参加し、バイク、版画、唄…と生涯楽しんだそう。

35年程前、現在作業場にしている店の3階にて、2代目が開いた半纏の展示会の様子。

2代目が残した型を使って手刷りしたオリジナル年賀状も販売中。

商いの街らしくソロバンの珠が並ぶ伝統柄「日本橋」。髙林さんデザインのTシャツでは珠1つをVゾーンに残し、袖に小さな「BRIDGE」を2つ。洒落心を声高に主張しないのも江戸流です。

―東京2020オリンピックについては?
前回の東京オリンピックは私の生まれる前ですが、父は体験したと思います。今回は東京2020オリンピックに合わせて市松模様と水玉模様の品を増やしました。どちらも元々うちで作っていた伝統柄ですので、藍色の市松はトートバッグに、水玉は色を変えて国旗風にしました。(髙橋さん)
―先代の時代と今の違いは?
1階に店を作ったのは平成8年。昭和23年にここに開業したのは初代の祖父・髙橋虎雄で、最初は絹物(きぬもの)の卸専門でした。(髙橋さん)
ちょうど「ガチャマン景気」といわれ、絵師を呼んで柄を描かせ、型屋、染屋など専門職に分かれた職人達を使って絹織物をどんどん作って売った時代です。昭和の終わり頃、2代目の時に正絹の売れ行きが落ち太物(綿の反物)に主軸を移したようで、半纏や合財袋等も作り始めました。15年程前からTシャツやバッグも手掛けています。(髙林さん)
―扱う商品が変わったのですね
昭和とは商品も浜町の街もだいぶ変わりましたが、今の文化や空気感にも沿わないと。江戸の頃だって変化に応じてモノを作っていたんですから。けれど私達には伝統というバックボーンがちょっとある(笑)。商品が変わっても流れているものは一緒。そういう良さや財産をどう活かすかが問われているんでしょうね。(髙林さん)

お話を伺った方 代表取締役
髙橋 由布さん

職方
髙林 晋さん

染物展示館・虎の檻

管理者:有限会社髙虎商店(平成26年度認定)
東京都中央区日本橋浜町2-45-6
03-3666-5562
開館日:月〜土(祝日・年末年始等を除く)
開館時間:9:00〜18:00(土曜日のみ17:00)
最寄り駅:浜町駅A2番出口 徒歩1分
HP:http://www2.gol.com/users/ip0611031455/
【年末年始の展示館および店舗の営業】
◎年内:12/28(土)17:00まで
◎年始:1/6(月)9:00より

TOP