- ―東京2020オリンピックへ向けては?
- 前回の東京オリンピックでは日本が大きく変わりましたね。今回はより多くの外国の方がいらっしゃるので、浜町商店街連合会でもどう迎えればいいか検討しています。
- ―浜町の移り変わりは?
- まず街が違います。マンションやホテルが多くできましたが、私が幼少の頃は明治座の周りは黒塀の料亭街で、学校帰りに芸者さんとすれ違ったりしました。江戸の昔は鼠小僧次郎吉(ねずみこぞうじろきち)が盗みに入ったという武家屋敷です。今のことに加えこういう歴史も伝えたいですね。
- ―経師の仕事とは?
- 表具を製作するだけでなく古い書画を修復して後世に伝える仕事でもあります。かつ後にまた修復できることが重要です。今は合成糊を使い機械で圧着する機械表具もあり、これだともう剥がすことはできないんですよ。江戸や明治時代のものに痛みが出る頃なので、家に伝わる作品をお持ちになるお客様も多いです。うちで手を入れれば百年残すことができますので。
- ―家業を継がれた理由は?
- 仕事場を通って育ちましたので必然的に(笑)。うちは表装中心にやっていましたが経師はふすまや障子も手掛けるため、私はトータルに内装を扱えるように建築設計を学び、いったん就職もしたんです。親父から100を受け継いだら120にしたいという想いがありましたね。
お話を伺った方稲崎 知伸さん
江戸表具展示館
管理者:経新堂稲崎(平成26年度認定)
東京都中央区日本橋浜町2-48-7
03-3666-6494
開館日:月〜土
(祝日・年末年始等を除く)
開館時間:9:00〜18:00
最寄り駅:浜町駅A2番出口 徒歩1分
HP:http://www.kyoushindo.com/
【年末年始の展示館および店舗の営業】
◎年内:12/28(土)18:00まで
◎年始:1/6(月)9:00より