- ―前回の東京オリンピックは?
- 私はオリンピック聖火ランナーの後で山手通りを走りました。中学のクラスで背の高い生徒達が選ばれてね。今思うと貴重な経験です。
- ―堀留町はどんな町ですか?
- この辺は私が子供の頃からずっと問屋街です。昔は雑貨や寝具等かさばる物を扱う問屋も多く、昭和45年頃には夕方の出荷のピーク時にトラックが道にずらりと並びました。夕方前に歩道の上に50~60箱をどんどん出しておいて、トラックが来たら即積み込む、雨が降ったら「ソレ入れろ!」でしたよ。
- ―昭和時代の呉服問屋とは?
- 戦後まで着物の中心は銘仙など安価な絹織物でしたが、昭和30年頃から京都の染物屋にどんどん見込み生産をさせる「つぶし屋」という革命的なメーカー問屋が現れ、京友禅の反物が大変仕入れやすくなって東京の呉服問屋も大成長したのです。主力が織物から京の染物に変わって単価が上がりました。そして上質で華やかな京友禅がフォーマルとして人気となり、呉服の販売数が減っていく中でも売上のピークは昭和57年前後だったんですね。その頃は今の市場規模の6倍程あり、約半分が京友禅でした。今京友禅はピーク時の1割ぐらいです。この辺りで昔から残る呉服問屋は数社程度になりましたが、着物文化を後世に残すためにも力を尽くしていきたいですね。
お話を伺った方会長
田中 源治さん(6代目)
イチマス田源 呉服問屋ミュージアム
管理者:株式会社田源(平成30年度認定)
東京都中央区日本橋堀留町2-3-8
03-3661-9351
開館日:月〜金(祝日・年末年始等を除く)
開館時間:9:00〜17:00
最寄り駅:
小伝馬町駅1番出口 徒歩3分
人形町駅A4番出口 徒歩5分
HP:https://ichimasutagen.shopinfo.jp/
【年末年始の展示館および店舗の営業】
◎年内:12/26(木)17:00まで
◎年始:1/7(火)9:00より