まちかど展示館 エリア特集

銀座・京橋エリア特集 Part.4 川があった時代を越えて今へ銀座・京橋エリア特集 Part.4 川があった時代を越えて今へ

銀座かなめ屋・かんざし和装小物展示館

べっ甲かんざしなど伝統工芸品に注力する、銀座で唯一の和装小物店。

彩り豊かな和装小物は、見るだけでも華やかな気分に。

涼感たっぷりな透かしの入ったカワセミ柄の扇子。

東京都の伝統工芸「江戸べっ甲」のかんざしが豊富に揃います。

右上)精緻な技と美しさは一見の価値あり。牛甲花嫁簪一揃え。
左下)日本のべっ甲細工発祥は長崎県の出島で、鎖国時代に主に外国人への土産物などを製作していた。

―創業90年を迎えられたそうですね?
当店は昭和9年(1934年)に日本橋で創業し、終戦後この銀座8丁目に移ってきました。この界隈は花街として栄えていました。今でも店の斜め前には新橋見番があり、そこからこの通りは見番通りと名付けられています。花柳界は、芸者さんと料亭、そして芸者さんが所属する置屋で構成され、それらを取りまとめているのが見番です。またこの見番では、芸者さんたちが日本舞踊や三味線、小唄などのお稽古もしています。近年、和装業界を取り巻く環境は益々厳しく、特にものづくりは危機的な状況。べっ甲をはじめ日本の大切な伝統工芸、文化を次世代へ継承するため日々精進しています。
―「牛甲」について教えてください。
今ショーケースに展示しているのが、牛甲の花嫁簪一揃えです。今もべっ甲は高価ですが、昔もとても高価なもので庶民にはなかなか手の出せない贅沢品でした。そこで牛の爪(角ではなく爪)を用いて、一見べっ甲と見間違う牛甲という技術が生まれ、べっ甲の代替品、廉価版として広く庶民の間で広まりました。しかしながら昭和に入りプラスチックの台頭によりその技術は途絶えました。そうした意味で、現存する牛甲製品は歴史的にも大変貴重なものといえるでしょう。
見番通りは昔、芸者さんを乗せた人力車が行き来していました。

お話を伺った方3代目店主
柴田 光治さん

銀座かなめ屋・かんざし和装小物展示館

管理者:株式会社 かなめ屋柴田
東京都中央区銀座8-7-18(見番通り)かなめ屋ビル1F 
03-3571-1715
開館日:月〜土曜日(祝日・年末年始等を除く)
開館時間:平日/11:00〜20:30 土曜/12:00〜19:00
最寄り駅:銀座駅B3番出口 徒歩5分 JR新橋駅銀座口 徒歩3分

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